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人の憎しみと悲しみと狡猾さと愚かさと

2018/05/27
 
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人々は人が思う以上に残酷だ。

どんなことをしても、人はいつか許される日が来ると言う人もいるが、

どうしたって許すことが出来ないこともある。

なぜ許す必要があるのか。

許す理由などどこにもないのに。

 

こんばんは。

 

『告白』

 

松たか子さん主演で映画化もされた作品です。

子供を失い退職することとなった担任の先生、森口裕子の終業式の日のホームルームでの告白。

ただただ先生の語りのみで展開していくストーリー。

台詞もあるのだが、全編にわたって地の文のみで展開していくような錯覚を受ける。

それなのに砂場に滲み込む水のように物語が頭の中に入り込んでくる。

これは、やはり作者の力量によるものなのでしょう。

物語の主軸には先生による復讐が貫かれており、最後の最後までその憎しみは消えることがない。

どこかに救いというものがあるのか言えば、この物語にはない。

淡々と現実的に進み、そして終わる。

そこには誰の笑顔もなく、哀しみだけが残る。

たが、読後感は不思議と悪くない。

救いのない物語を読むと大抵読んだ後は虚無感に襲われるものですが、この作品は一つの出来事が終わったという、ただそこにあった現実を受け止めさせられたという感じだ。

どうしてこんなことになってしまったのかと、どこで間違ってしまったのかと。

もしもの世界が許されるのなら、先生の子供が無事に育つ未来を見てみたいと、そんなことを思いました。

 

後半のちょっと救われた感が出てからの突き落としが凄い。

まるで底なしの穴。

 

興味があれば是非一度どうぞ。

 

『告白』

湊かなえ著

2008年8月刊行

双葉文庫

 

それではまた明日。

 

 

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それではおやみなさい。

 

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